超能力開発研究所
Supernaturalism

第三話 お線香の香りと霊

仏式のお通夜やお葬式ではお香を焚きます。またお寺でもお香を焚きます。でも、神式やキリスト教式のお葬式ではお香を焚きません。

ものの本によると、お香の匂いが霊の食料になるからだと言われています。もしこれが正しいとすると、神式でもキリスト教式のお葬式でもお香を焚くことが亡くなった人の霊を弔うのに役立つはずなのにそれはやりません。
ただ、カトリックでは、チベット仏教のように火をつけたお香を金属のボールに入れて、棒の先につけて信者の頭の上を振り回したりします。

インドネシアに住んでいるジャワ人たちのお葬式や法事では小さい七輪の中に起こした炭の上にクムニャンという樹脂を固めたお香を撒いて焚きます。

インドネシアで購入したクムニャン。これは直径6mm程度に細かくなっているものですが、大きな塊で売られているものもあります。

宗教によってお香を使う頻度が異なるのはどうしてでしょうか。筆者は、お香がどの程度入手しやすかったかで、使用頻度が決まったのではないかと考えています。
日本では香木がほとんど手に入らなかったので、神式では香を焚かなくなり、カトリックはヨーロッパで広まったため、香の値段が高くて、大衆が使うことができなかった。一方、ヒンドゥー教・仏教が広まったアジアでは香木が比較的安価で入手できたために多用されたのではないかとおもいます。

昔から、このようなお香に使われる香料は高価で取引されていたので、古代の貿易品目の中には必ず香木が含まれていました。少量で高価なので貿易には最適な品目だったのでしょう。

では、お葬式などで霊と付き合う時になぜこのような高価なものを使用するのでしょうか。上に書いたように「霊の食べ物」という説もありますが、これは検証できないので、横に置いておきましょう。

誰でもわかることは、死体の腐臭をごまかすために香を焚いたという理由です。アジのはらわたを半日放置しておいただけでもひどい悪臭を放ちます。ヒトの体重は平均しても60kgあるのですから、これが腐り始めたら大変なにおいになるのは想像できましょう。死亡してから埋葬するまでは少なくとも半日はそのままにしておきますので、暑い地域や時期、防腐剤やドライアイスがなかった時代は大変なにおいがしました。死体のタンパク質がアンモニアに分解し始めたらそれこそを目も開けていられない状態になります。

このような実用的な目的だけではない、と筆者は考えています。さらに「お香は霊の食べ物」という説にもうなづきかねます。

筆者の経験から、霊がお礼参りに来た時には必ず花の香りがすることが言えます。昔の人たちも同じように感じていたのでしょう。だから霊が訪れた時には花の香りがするものだという記憶があり、それが霊の香り、香りがすれば霊、ということで、霊的な行事の際にはお香を焚くことになったのだと思います。

 この「お礼の香り」は地上から約1.3mから1.6mあたりに位置し、その大きさは約30cmです。また我々が感じた後、この香りはすぐに消えてしまいます。だって、霊があなたにお礼をしに来たのであり、他の人にお礼をしに来たわけではないからです。

 花が咲いておらず、お線香も焚いてない場所で、あなたがふと花やお線香の香りを感じたら、すぐに立ち止まって一歩戻ってみてください。そこでは多分まだ香りがするでしょう。二歩下がってまだ感じるようでしたら、それは霊のお礼ではなくこの世の香りです。

 霊のお礼の香りを感じたら、この霊に対して自分が何をしたか思い出してください。そして冥土への旅立ちを祝福するとともに、来世でまた会えるとその霊に伝えてください。霊は必ずあなたの友達になり、困った時には必ず手伝いに来てくれます。

 腐っているものもないのに妙な腐敗臭がする時は、悪霊がいると思われますので、憑依を避けるためにただちにそこから立ち去ってください。

メールはこちらへ

2009-10-30 作成

inserted by FC2 system