嗚呼、インドネシア
48話 スラカルタ両王宮の馬車 (Royal Horse Carriage in Surakarta)
 2008年1月31日には朝から停電で仕事にならなかったので、王宮が保管する前回見そこなった馬車の見学に行った。もちろんガイドさんは、遺跡紹介などでたびたび登場する生粋のソロっ子のサルワント氏である。

カスナナン・スロカルト王宮の馬車 (Kraton Kasunanan Surokarto)
馬車に付けられた男性の名前は馬車の守護霊の名前であり、守護霊の名前をそのまま馬車の名前にしているそうである。
Kyai Siswando
キャイ・シスワンド号には守護霊が御者席の進行方向に向かって左側に鎮座している。

080131-02s Kyai Siswando

080131-03s Kyai Siswando
 Kyai Morosebo
キャイ・モロセボ号には守護霊が御者席の進行方向に向かって右側に鎮座している。

080131-04s Kyai Morosebo

080131-06s Kyai Morosebo
Kyai Retno Puspoko
キャイ・レノ・プスポコ号には守護霊が御者席の進行方向に向かって左側に鎮座している。

080131-07s Kyai Retno Puspoko

080131-08s Kyai Retno Puspoko
Kyai Retno Roro Kumenyar
キャイ・ロロ・クメニャル号には守護霊が御者席の進行方向に向かって右側に鎮座している。

080131-09s Kyai Retno Roro Kumenyar

080131-10s Kyai Retno Roro Kumenyar
Kyai Retno Juwito
キャイ・レノ・ジュウィト号には守護霊が御者席の中央に鎮座している。

080131-11s Kyai Retno Juwito

080131-12s Kyai Retno Juwito
Kyai Garudo Kencono
これは最も豪華な馬車である。 

080131-13s 外観

080131-14s 前車輪 美しい彫刻

080131-15s  後方座席 進行方向に向かって右側の座席に強い霊が見える

080131-16s 前方座席

080131-17s 天井は太陽のマーク

080131-18s

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 管理人のアトモスディロ(Mbh Atmosudiro)さんの写真を馬車と一緒に撮ろうと誘ったら上の写真のように馬車の前に座り込み、お祈りを始めてしまった。
 いつまでたっても終わらないので、上の写真の右に写っているサルワントさんに説得してもらって、ようやく左の写真のように立ち上がってくれたのである。
 80歳を越える高齢だが、宮廷の馬車係としての自負はしっかり持っているようであった。

 サルタンが使う馬車だから、といってもちょっとやりすぎじゃない!という感もぬぐえないが六十数年前の大日本帝国でも同じようなことをやっていたので、それほど不思議ではないのである。
 変なのは名前の付け方である。Kyai(キャイ)は男性に付ける尊称であるが、Retnoは女性の名前である。その理由は不明だ。
 このあと近くにあるもう一つの王宮、マンクネゴロ王宮の馬車を見に行ったのである。

マンクネゴロ王宮の馬車 (Kraton Mangkunegoro)

080131-22s

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 馬車についている白い札には"Don't Touch"と書かれているだけで、馬車の名前はついていなかった。こちらの方が展示室の状態は良いが、馬車はカスナナン王宮の方が立派である。この王宮のサルタンはいつもはジャカルタに住んでいて用がある時にこの王宮に戻ってくるだけとのこと。ビジネスは上手でなかったのだろう。

 この王宮では高額の維持費がかかるので、費用捻出のためにいろいろな商売をしている。その一つがディナーである。US$30で馬車での送り迎えつきディナー、もちろん音楽と舞踊付である。
 一度は試してみたいものである。

 この王宮の東門から王宮敷地の中心に向かって強力な霊の道が付けられている。その道筋に入ると頭がくらくらするほどである。

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2008-01-31 作成
2015-03-15 修正
 

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