嗚呼、インドネシア |
第43話 プリンゴンダニ聖地 (Pringgondani, Lawu) |
2008年1月1日に初詣にでかけたマディウンのお寺で、偶然にも同好の士を得た。Ju
Jok(ユー・ホック)さんという40歳台の男性である。 同氏はマディウンでも三指に入る昔から続くJl. Delimaにある老舗のラーメン屋の二代目であり、工学部を卒業して建築業者に入ったにもかかわらず肌が合わずに、ラーメン屋をやりながら、仏道の修行に励んでいるのである。 同氏とは最初から肌が合う感じがしていたが、1月3日にお寺で再度会って話していくうちに同じような普通の人が持っていない能力をもっていて、かつまたお化けの世界に惹かれていることがわかった。頭を五厘刈りにしているので外見はお坊さんのように見える。 同氏の勧めもあり、同氏とともにジャワ正月の元旦である1月10日にラウ山(Gunung Lawu)の南山麓にあるPringondani (Pringondhani)と呼ばれる聖地に行った。以下はその記録である。 「七つの泉」(Tuju sumur)と呼ばれる沐浴場とそのそばにあるコチョネゴロ(Koconegoro)廟が目的地であった。 マディウン(Madiun)からマゲタン(Magetan)とサラガン(Sarangan)を経由して州境を越えて、チョモロ・セウ(Comoro Sewu=千本松)を少し下った細い道を山に向かい北に入る。「ソロまで45km」の道標のわずか数十メートル西側にあるる三叉路である。あまりに小さいので見落としがちであるので注意。三叉路の緯度と経度はS7 39'43" E111 09'17"である。 この三叉路から道なりに約400m進んだところに数台しかとめられない駐車場があり、そこから先は徒歩である。 |
プリンゴンダニ聖地への入り口事務所。ここで入場料を払う。一人Rp4,000 |
緯度と経度はS7 39'32" E111 09'21" 海抜1,390m |
プリンゴンダニ聖地に向かう歩道 | |
聖地へ向かう歩道の途中から見える景色は晴れていれば最高である。今回は幸いにして晴れていたので遠くまで見通すことができた。 |
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入り口から約100m進んだ地点からソロ側をみる。 |
左の写真から200m進んだ地点からソロ側をみる。 |
乾季にはなかった滝がところどころに見られる。景色は良いのだが入り口から200m進んだ先は息が切れる山道であるし、その直後には深い谷を渡るのである。 | |
入り口から約1300m進んだ地点にある茶店の横にあるお宮 緯度と経度はS7 39'08" E111 09'33" 海抜1,480m ここから一旦深い谷を渡る。向こう岸を見ただけで辟易しそうな上り下りである。 |
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茶店から約500m先にあるSendang Gedangと呼ばれる外宮。 ここからが聖域である。S7 39'03" E111 09'31" 海抜1,540m |
Sendang Temanten 沐浴場右の壁の裏側が沐浴場になっている S7 38'59" E111 09'35" 海抜1,550m |
下流側をみる |
上流側を見る |
この沐浴場では何を着ていても、なんにも着ていなくても咎められない。ちょうど日本の露天混浴温泉である。 トップレスの女性が沐浴している時もあるが、過剰に期待してはいけない。こういうところに来る人は人生に悩みを持っている女性であるからして、年齢は知れたものである。だからじろじろ見ないこと。ジャワ人に比べて我々は色白だからじろじろ見られるのは仕方がない。 荷物はそこいらへんに放置しておいても盗まれることはないのである。ここで他人のものを盗んだりしたらラウ山のたたりがあるからである。 上記のようにここで撮影した写真のほとんどがぶれてしまっている。撮影してはならない場所であったのかもしれない。実は上流側の写真は七枚撮ったうちの最も良い一枚である。 この沐浴場からわずか150mほど進んだ場所にあるKoconegoro廟に詣でた。緯度と経度は S7 39'03" E111 09'29"海抜1571 m である。 |
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さすがジャワの聖地である。インドネシア語ではなくジャワ語で書かれている。 |
Koconegoro廟正面入り口全景 |
撮影してよいものかとまどったが一応記念のために! |
Ju Hokさんが不思議がっていた磁場異常というのは上の写真の右側にある線香たてが乗ったバリ風な台であった。 この台は鋼管でできていて、どういうわけか磁化している。調べてみたところ、上側がS極で地面近くがN極になっていたのである。 不思議といえば不思議だが、この台が中古鋼管の再生品だったら電気溶接や他の原因で磁化することは、エンジニアである筆者には容易に考えられるのである。 |
行程を以下に示す。
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この付近の地図はここをクリックしてください。。 両側が切り立った谷を渡ることが二度あり、谷底などでは衛星からの電波が届かずGPSのデータが切れ切れになっているが、欲しい方は下記にメールをください。Garmin GPS Dataのフォーマットで送ります。このサイトのページで緯度経度が示されているものはほぼ全てGarmin GPS Dataのデータがある。ただし、テロ・破壊活動目的のための利用はお断りします。 |
2008-01-10 作成
2008-02-09 地図追加
2009-09-30 一部訂正
2015-03-14 修正