嗚呼、インドネシア
42話 ボジョロヨ聖地 (Bojoroyo, Lawu)

何度も近くを通りながら時間に追われて訪問する機会がなかった、ラウ山の州境から1.3km中部ジャワに入ったところにある不思議なお寺を訪問することができた。折から2007年のクリスマスイブであった。
位置はS7 39.992 E111 10.966であり、ソロ側から上ってくると新しい道路が旧道に分断されてつながっていない地点から少し過ぎたところにVihara Lawuというゲートをはいった突き当たりを右に曲がった先にある。詳しい位置はこのページの一番下の地図に示してある。

左上に見える白い壁はTri Dharmaと呼ばれる儒道仏が混じった中国仏教のお寺(Vihara Lawu)。中央に見える三層の建物が目的地である。このお寺の仏像はとても美しいから美術愛好家には一見の価値があるだろう。

左の写真の望遠画像。訪問して驚いたのは、ここはKejawenの聖地であったことだった。聖者はボジョロヨ(Bojoroyo)と呼ばれていた人で、もうじき百カ日を迎えるなくなったばかりの人であった。ジャワ風だけではなくパリ風な雰囲気であった。

このようなアマルタメンターナのような塔がいくつかあった。
ボジョロヨ師の居室。

生前使っていたように保存されている。右は寝台で写真下にみえる三角屋根は埋葬地点。
壁にかかった写真に写っている赤い服を着た人がここの聖者である。

写真からは妖しい雰囲気が伝わってくるが、現実はそうでもなかった。実際はほぼ真っ暗だったが無理を言ってストロボ撮影させていただいた。

この形はバリのお社とほぼ同じである。

部屋の外にあった石像。傘を差しかけてあるところを見ると霊験あらたかなのだろう。

布のかかった裏側にあるのはただの岩とのことであった。ここも真っ暗だったのでストロボ撮影した。


入り口近くにある小屋に祭られているハノマンの石像。

 参詣者は宗教を問わず多数あり、生前はたくさんの訪問客でにぎわったとのことであった。その割には接客設備が掘っ立て小屋のようでお粗末であった。

高度が約1840メートルあるので杉の種類の木が花をつけていた。

 余談だが、この翌日25日に同じ道を通ってマディウンに戻ることができた。その晩から豪雨があり、この地域では洪水やがけ崩れで道路が寸断されてしまったり、国道も含めて交通が大混雑したのであった。天候が一日早く変わっていたら混雑に巻き込まれるところであった。26日は朝からマディウン川の水位が高く、市内からの排水ができないため、市内の北部で洪水の被害が発生していた。

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2007-12-26 作成
2008-02-09 地図追加
2015-03-14 修正
 

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